INTERCOOLER VEST II — Mechanism

INUTEQ-PVA®とは何か。気化冷却の仕組みと−15℃の意味。

インタークーラーベスト2の冷却は、電気でも化学反応でもありません。水が蒸発するときに熱を奪う、という物理現象を素材で扱いやすくしたものです。−15℃という表記が何を指しているのか、深部体温計CORE(コア)を使った検証で出た−0.4℃をどう読むのか。数字の意味から整理します。

CaLORS 編集部/編集者K

水分を活かした冷却構造での直接冷却(PVA素材)を説明するバナー

先に結論から

  1. INUTEQ-PVA®は、水分を保持し、その蒸発によって熱を奪う特殊なポリビニルアルコール繊維です。
  2. 「−15℃」は最大の冷却感を示す数値であり、気温や体温が15℃下がるという意味ではありません。
  3. 深部体温計COREを使った検証では、同じコース・同じ強度で走った場合、着用時のほうが平均で約0.4℃低い結果になりました。

MATERIALINUTEQ-PVA®は水を抱える繊維だ。

INUTEQ-PVA®は、オランダの冷却テクノロジー企業INUTEQ社が手がける特殊ポリビニルアルコール繊維です。BIORACERはこの素材を用いたクールタオル部をウェアに組み込み、INTERCOOLERシリーズを構成しています。

この素材の特徴は、水を含みやすく、そして抜けにくいことにあります。一般的な速乾素材は、汗を素早く外へ逃がして乾かすことを目的にしています。INUTEQ-PVA®はその逆で、水分をしばらく抱えたまま、少しずつ蒸発させます。乾きにくいことが、この素材では機能になります。

製品が湿った状態でパッケージされて届くのも、この保水を前提にしているためです。

「濡らして使う」コンディション調整。INUTEQ社のクーリングタオルの製品パッケージ画像
Original Point 01納品時に湿った状態でパッケージされているほど、保水を前提にした素材です。

PHYSICS蒸発するとき熱が持っていかれる。

水は液体から気体に変わるとき、周囲から熱を奪います。気化熱、あるいは蒸発潜熱と呼ばれる現象です。夏に打ち水をすると涼しくなるのも、汗をかいて風に当たると身体が冷えるのも、同じ原理です。

身体は本来、汗をかいてこの仕組みを使っています。ただし気温と湿度が高い日本の夏では、汗が蒸発しきらず肌に残り、熱が逃げにくくなります。INTERCOOLERは、身体に接した位置に十分な水分を含んだ面を用意しておくことで、蒸発する水を安定的に供給します。

つまり、身体を包み込む冷たいものを持ち歩いているのではなく、蒸発が起き続ける面を身体の表面に足している、と考えるほうが実態に近い装備です。だから風が当たるほど蒸発が進み、冷却が働きます。

−15℃この数字が指していないもの。

INUTEQ-PVA®の最大冷却感は−15℃と表記されます。ここは誤解が生まれやすい部分なので、はっきりさせておきます。

いいえ、気温が15℃下がるわけでも、体温が15℃下がるわけでもありません。「−15℃」は、素材が水分を含んで蒸発しているときに得られる冷却感の最大値を示す指標です。人間の体温が15℃下がることは生命に関わる事態であり、そのような数値ではありません。

実際に得られる冷たさは、気温、湿度、風速、運動強度で変わります。湿度が高い日は蒸発が進みにくいため冷却は控えめになり、走行風がよく当たる状況では強く感じられます。停止しているときと、時速30kmで走っているときでは体感がまったく違います。

持続時間の目安は約4時間です。これも同じく環境によって変動します。水分が抜けてきたら、水をかけ直すか、アイスポケットの氷が溶けて出た冷水で再び湿らせる運用になります。

DATA深部体温は約0.4℃低かった。

体感だけでは検証になりません。そこで深部体温計CORE(コア)を用いて、着用時と非着用時を比較しました。同じコースを、同じ強度で走るという条件です。

結果は、INTERCOOLERを着用したほうが平均で約0.4℃、深部体温が低いというものでした。

0.4℃という数字は、聞いた印象では小さく感じられるかもしれません。ただし深部体温は、体表面の温度と違って大きく動かない値です。運動によって上がり続ける深部体温を、同じ運動をしながら0.4℃低い側で推移させられるというのは、身体の使える余地が変わるということでもあります。数値そのものより、「同条件で差が出た」という点に意味があります。

−15℃最大冷却感
(INUTEQ-PVA®)
約4h冷却の持続目安
(使用環境により変動)
−0.4℃深部体温計COREによる
着用時の平均差

上記は特定条件下での測定結果であり、すべての環境・すべての方で同じ結果になることを示すものではありません。冷却の感じ方は気温・湿度・風速・運動強度によって変わります。

STRUCTURE三つの仕組みがひとつの面で重なる。

仕組み 担っている役割 働きが強くなる条件
INUTEQ-PVA®
気化冷却
水分の蒸発によって熱を奪う。冷却の中心 湿度が低く、風がある
アイスポケット
直接冷却
氷による強い冷感。溶けた冷水が素材を再び湿らせる 氷を投入した直後から一定時間
メッシュパネル
通気構造
走行風や周囲の風を取り込み、蒸発を進める 移動している、風が通る

この三つは別々に働いているのではなく、同じ面の上でつながっています。氷が溶けて出た水は下方の素材を濡らし、そこにメッシュ越しの風が当たり、蒸発が起きる。単体の機能を足し合わせたのではなく、循環する構造として設計されています。

速乾性素材との違いを説明するバナー。アイスポケットの氷と溶け出した冷水による冷却構造
Cooling Structure速乾素材が汗を蒸発させる機能に留まるのに対し、INTERCOOLERは氷による直接冷却と、溶けた冷水で保水した気化冷却を組み合わせています。

MOVIE

にんにんサイクルさんのレビュー動画。

ロードバイク系の動画でおなじみの「にんにんサイクル」さんに、フルジップインタークーラーベスト2を取り上げていただきました。開封から実走まで通して映っているので、スペック表では伝わりにくい素材の質感、着脱のしやすさ、氷を入れたときの様子が確認できます。

VIDEO TITLE夏だ!冷やせ身体をインタークーラー!「INTERCOOLER フルジップベスト2」
にんにんサイクル「夏だ!冷やせ身体をインタークーラー!INTERCOOLER フルジップベスト2」動画サムネイル

動画・画像提供:にんにんサイクル/掲載許諾のうえ紹介しています

CHOOSE YOUR TYPE二つの着方から一枚を選ぶ。

冷却の仕組み(INUTEQ-PVA®の気化冷却+アイスポケット)は共通です。違うのは着方と冷却面積。ジャージの下に着る前提ならインナーベースレイヤータイプ、着脱の多い場面ならフルジップ型が向いています。サイズ展開はどちらもXS〜XLの5サイズです。

BIORACER インタークーラーベスト2 インナーベースレイヤータイプ
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[JP LTD]インタークーラーベスト2

¥15,900税込

  • 軽量ミニマルなプルオーバー構造(スリーブレス)
  • 首元アイスポケット搭載
  • ウェアの下に収まるインナーベースレイヤータイプ
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サイズでお迷いの場合は公式サイズチャートをご確認のうえ、お問い合わせフォームからご相談ください。

FAQ冷却の仕組みについてのよくある質問。

どんな仕組みで冷たく感じるのですか?
水分が蒸発するときに周囲から熱を奪う「気化熱」の原理を利用しています。INUTEQ-PVA®素材に水を含ませ、走行風や周囲の風を受けることで蒸発が進み、冷却が続きます。アイスポケットに氷を入れると、溶けた冷水が素材を湿らせ続けるため、冷却時間を延ばすことができます。
−15℃というのは、体温が15℃下がるという意味ですか?
いいえ。「−15℃」は素材が発揮する冷却感の最大値を示す指標であり、気温や体温が15℃下がるという意味ではありません。実際に感じる冷たさは、気温・湿度・風速・運動強度によって変わります。
冷却効果はどれくらい持続しますか?
水に約1分間浸すことで、数時間にわたって冷却が持続します。目安は約4時間ですが、使用環境によって変動します。湿度が高い環境や風の少ない環境では短くなります。アイスポケットに氷を追加することで、さらに延ばすことができます。
汗の速乾素材とは何が違うのですか?
速乾素材は汗を素早く外へ逃がして乾かすことを目的にしています。INUTEQ-PVA®は逆に、水分を保持したまま少しずつ蒸発させることで冷却を持続させます。乾きにくいことが、この素材では機能になっています。
深部体温−0.4℃という数値はどう測ったのですか?
深部体温計CORE(コア)を用い、同じコースを同じ強度で走った条件で着用時と非着用時を比較した結果、着用時の平均が約0.4℃低くなりました。特定条件下での測定結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。

SUMMER 2026 / JP LIMITED

暑熱下の一日を装備から組み立てる。

インナーベースレイヤータイプか、フルジップ型か。にんにんサイクルさんの動画とあわせて、今年の夏の一枚を選んでみてください。

インナーベースレイヤータイプ ¥15,900/フルジップ型 ¥19,800(税込)・XS〜XLの5サイズ

※本製品は医療用冷却具ではありません。発熱時や体調不良時の使用については医師にご相談ください。
※冷却の感じ方や持続時間は、気温・湿度・風速・運動強度など使用環境によって変わります。
※アイスポケットを使用する際は、氷が直接肌に触れないようご注意ください。長時間の同一部位への当て続けはお控えください。
※記載の販売実績・受賞歴はINTERCOOLERシリーズ全体のものを含みます。
※価格はすべて税込です。仕様は予告なく変更される場合があります。
※動画および動画内の画像は、にんにんサイクルさんの許諾を得て掲載しています。
※本記事はBIORACER日本総代理店・株式会社Clannoteが、公式仕様に基づき制作しています。
最終更新:2026年8月

8月 12, 2026