冷やす面積をどこまで広げるか。フルジップインタークーラーベスト2の冷却パネル設計。
FULLZIP INTERCOOLER VEST II — Cooling Area
冷やす面積をどこまで広げるか。フルジップインタークーラーベスト2の冷却パネル設計。
サイド幅+42%、フロント縦+12%、そして大型アイスポケット。フルジップインタークーラーベスト2で最も手が入ったのは、素材そのものではなく「身体のどこに、どれだけ冷却面を置くか」という配置の話でした。暑熱下のライドで背中だけを冷やしても足りない理由から順に整理します。
先に結論から
- フルジップインタークーラーベスト2は、冷却パネルをサイド幅+42%、フロント縦+12%に拡大したモデルです。
- 拡大した狙いは、前面・脇・背面の三方向で体幹をぐるりと囲み、冷却面と身体が接する面積を増やすことにあります。
- 背面には大型のアイスポケットを搭載。氷から溶け出した冷水が下方のクールタオル部を濡らし続ける構造になっています。
WHY AREA冷却面は触れているぶんだけ働く。
INTERCOOLERの冷却は、水分を含んだ素材が蒸発するときに周囲から熱を奪う気化熱を利用しています(原理はINUTEQ-PVA®の記事で詳しく扱います)。ここで重要なのは、熱を奪えるのは冷却面が身体に接している範囲だけ、という当たり前の事実です。
初代のINTERCOOLERは、背面中央にクールタオル部を置く構成でした。背中は面積が広く、走行風も当たりやすい。合理的な配置です。ただ実際に真夏を走ると、背中だけが冷えて脇腹や腹部は熱がこもったまま、という状態になりやすい。前傾姿勢のロードバイクでは、腹部は太ももと近づき、脇は腕で塞がれ、そもそも風が抜けにくい場所だからです。
フルジップインタークーラーベスト2で冷却パネルを広げたのは、この「冷えない場所」を減らすためです。前面・脇・背面の三方向から囲むと、身体の主要な部分に冷却面が触れている状態をつくれます。
SIDE +42%脇腹は見落とされてきた面だ。
拡大幅がいちばん大きいのはサイドです。フロントサイドの冷却パネルを幅方向に42%広げ、脇の下から腹部の横まで冷却面が回り込むようにしました。
脇は腕の付け根に近く、身体の中でも太い血管が通っている部位です。ここに冷却面が当たっている状態は、体幹の温度が上がりすぎるのを抑えるうえで理にかなっています。加えて、ハンドルを握った前傾姿勢では脇は閉じ気味になり、走行風が通りにくい。放っておくと熱が溜まる場所を、装備側で埋めておく、という考え方です。
FRONT +12%腹部まで縦に伸ばす。
フロントの冷却パネルは縦方向に12%延長し、腹部まで届くようになりました。数字としては控えめですが、前傾したときに冷却面が腹部から離れてしまう問題への対処です。上半身を倒すほど、丈の足りないパネルは胸元へずり上がっていきます。縦に伸ばしておけば、乗車姿勢に入っても腹部に接した状態を保ちやすくなります。
いいえ、面積を広げたぶん重く、暑苦しくなったわけではありません。ベースになっているのは通気性を高めたメッシュ生地で、スリーブレス設計もそのまま。冷却パネルが増えたのは、身体に沿う面の内側です。着丈はむしろ短くなっており、この点はフルジップ構造の記事で扱います。
ICE POCKET背面の一点を強く冷やす。
面を広げるのと同時に、点を強くしたのが背面の大型アイスポケットです。フルジップラインにアイスポケットが載ったのは、このモデルが初めてになります。
構造としては、開口部を横に広くとり、ストレッチの効いた素材でポケットを作っています。ジャージの下に着ていても背中側から手を回して氷を投入できる、という運用のための形です。コンビニで買えるロックアイス程度の粒であれば、走行中の補給地点でも入れられます。
そしてもうひとつ、このポケットは冷却面の上流に置かれています。氷が溶けて出た冷水が、下にあるクールタオル部を濡らしながら流れていく。水分が抜けて冷却が弱まってきた素材に、冷たい水がもう一度供給される、という循環です。氷そのものの冷たさと、再び湿った素材の気化冷却。ふたつが同じ場所でつながっています。
氷と肌のあいだにはクールタオル部が入るため、氷塊が直接肌に当たり続けない構造になっています。それでも冷えすぎを感じたときは、ポケットの氷を減らすか、前を開けて調整してください。
NUMBERS拡大幅を数字で見る。
幅方向の拡大
縦方向の延長
(INUTEQ-PVA®)
| 比較項目 | インタークーラーベスト2 (インナーベースレイヤータイプ) |
フルジップインタークーラーベスト2 |
|---|---|---|
| 冷却パネルの配置 | 背面中央を軸に配置 | 前面・脇・背面の三方向に配置 |
| サイド幅 | 標準 | +42% |
| フロント縦 | 標準 | +12% |
| アイスポケット | 首元に搭載 | 大型化して搭載(フルジップラインへの初搭載) |
| 価格 | ¥15,900(税込) | ¥19,800(税込) |
| サイズ | XS / S / M / L / XL(両モデル共通) | |
冷却の感じ方は気温・湿度・風速・運動強度によって変わります。上記はパネル寸法の設計値であり、体感温度の保証ではありません。
MOVIE
にんにんサイクルさんのレビュー動画。
ロードバイク系の動画でおなじみの「にんにんサイクル」さんに、フルジップインタークーラーベスト2を取り上げていただきました。開封から実走まで通して映っているので、スペック表では伝わりにくい素材の質感、着脱のしやすさ、氷を入れたときの様子が確認できます。
動画・画像提供:にんにんサイクル/掲載許諾のうえ紹介しています
CHOOSE YOUR TYPE二つの着方から一枚を選ぶ。
冷却の仕組み(INUTEQ-PVA®の気化冷却+アイスポケット)は共通です。違うのは着方と冷却面積。ジャージの下に着る前提ならインナーベースレイヤータイプ、着脱の多い場面ならフルジップ型が向いています。サイズ展開はどちらもXS〜XLの5サイズです。
[JP LTD]インタークーラーベスト2
¥15,900税込
- 軽量ミニマルなプルオーバー構造(スリーブレス)
- 首元アイスポケット搭載
- ウェアの下に収まるインナーベースレイヤータイプ
[JP LTD]フルジップインタークーラーベスト2
¥19,800税込
- フルジップで着脱が完結。休憩中もすぐ脱げる
- 冷却パネルを拡大し、大型アイスポケットを搭載
- 着丈を短縮して取り回しを改善
サイズでお迷いの場合は公式サイズチャートをご確認のうえ、お問い合わせフォームからご相談ください。
FAQ冷却面積についてのよくある質問。
冷却パネルが広いと、暑苦しくなりませんか?
サイド+42%、フロント+12%というのは何と比べた数値ですか?
インタークーラーベスト2とどちらが冷えますか?
アイスポケットには何を入れればいいですか?
ロードバイク以外でも冷却面積は活きますか?
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※本製品は医療用冷却具ではありません。発熱時や体調不良時の使用については医師にご相談ください。
※冷却の感じ方や持続時間は、気温・湿度・風速・運動強度など使用環境によって変わります。
※アイスポケットを使用する際は、氷が直接肌に触れないようご注意ください。長時間の同一部位への当て続けはお控えください。
※記載の販売実績・受賞歴はINTERCOOLERシリーズ全体のものを含みます。
※価格はすべて税込です。仕様は予告なく変更される場合があります。
※動画および動画内の画像は、にんにんサイクルさんの許諾を得て掲載しています。
※本記事はBIORACER日本総代理店・株式会社Clannoteが、公式仕様に基づき制作しています。
最終更新:2026年8月
