STAFF IMPRESSION / スタッフ実測レビュー

フルジップインタークーラーベスト2、実際どうなのか。
サイズ選びの正解と、氷の持続力の話。

スペック表では分からないことがある。サイズはいつも通りでいいのか。氷はどれくらい持つのか。ジャージの上に羽織って、本当に使えるのか。身長173cm・体重63〜65kg・胸囲88cmの編集者Kが、Sサイズをこの夏使い込んで確かめた。

フルジップインタークーラーベスト2 Sサイズ着用(身長173cm・体重63〜65kg)
着用は身長173cm・体重63〜65kg・胸囲88cmでSサイズ。首元と裾の収まりはジャストだ。

製品解説は既にある。技術も、進化の数値も、そちらで読める。だからこの記事では、カタログに書いていないことだけを書く。ひと夏、実際に着て走って分かった「サイズの選び方」と「冷えの実際」だ。

SIZING

サイズは、「伸びる前提」で選ばない。

結論から言うと、基本はいつものジャージと同じサイズでいい。私は普段のジャージがSで、このベストもSがジャストだった。ただし一つだけ、ジャージと同じ感覚で選んではいけないポイントがある。このベストは伸縮性がほとんどないということだ。

本体の大部分を占めるのは冷却パネル(クーリングタオル素材)で、ライクラのように「伸びて身体に馴染む」生地ではない。ジャージ選びでやりがちな「ちょっとタイトでも着ているうちに伸びるだろう」は、ここでは通用しない。迷ったら、伸びない前提でジャストを選ぶ。これがサイズ選びの軸になる。

胸囲が標準より大きい方は、ワンサイズ〜ツーサイズ上も検討を

身長・体重が同じでも、胸板の厚みは人によってかなり違う。身長体重の標準的な体型より胸囲が大きい自覚のある方は、ワンサイズ、場合によってはツーサイズ上げてもいい。タイトに着られるに越したことはないが、そこに神経質になる必要はない。氷と冷水が背中に当たってさえいれば、このベストは仕事をする。

編集者Kの着用データ
身長/体重 173cm / 63〜65kg
胸囲 88cm
着用サイズ S(ジャスト。首元・裾の収まり良好)
選び方の目安 普段のジャージと同サイズ。ただし伸びない前提で。胸囲が大きめの方は1〜2サイズ上も可
フルジップインタークーラーベスト2の着用シルエット(Sサイズ)
2代目でサイジングは明確に煮詰まった。着丈は前作より5cm短い57cmになり、ジャージの上に重ねても裾が だぶつかない。

COOLING

氷の冷却は、驚くほど持続する。

このベストの核心は、首元後ろの大型ICE POCKETだ。ここにコンビニのロックアイスを入れて走る。使ってみて一番驚いたのは、冷たさの「強さ」よりも「持続」のほうだった。氷が背中に直接当たり続けるのはもちろんだが、本当に効いているのはその先だ。溶け出した冷水がクーリングタオルの冷却パネルに染み込み、走行風を受けて気化冷却が長時間続く。氷の直接冷却と、冷水×走行風の気化冷却。二段構えだから、氷が溶けたあとも冷え続ける。

首元のICE POCKETに氷を入れる様子
首元後ろの大型ICE POCKETへ。氷はコンビニのロックアイスで十分だ。※モデルはプロトタイプを着用しているため、現物とは細部が異なります。
背面の冷却パネルに冷水が広がる様子
溶けた冷水がパネル全体に染み込み、走行風で冷え続ける。※モデルはプロトタイプを着用しているため、現物とは細部が異なります。

そしてこれは快適性だけの話ではない。夏のライドで本当に怖いのは、身体の中に熱がこもって出力が落ち、判断力まで鈍っていくオーバーヒートだ。致命傷になりかねないオーバーヒートを回避すること。それがすべての大前提で、深部体温を下げにいくこのベストの冷却は、そのための装備だと考えている。

−0.4
VERIFIED BY DEEP-CORE THERMOMETER

深部体温計CORE(コア)を用いたINTERCOOLERシリーズの検証では、同じコース・同じ強度で走った場合、着用時のほうが平均で約0.4℃深部体温が低いという結果が得られている。体感の「涼しい」ではなく、身体の内側の温度が下がっている。

USABILITY

ジャージの上から、サッと羽織れる。

使い勝手の面で気に入っているのは、前開きフルジップゆえの着脱の容易さだ。ジャージの上からサッと羽織れるので、レース会場でのアップやクールダウン、真夏のトレーニング、ロングライドの暑い時間帯だけ、という使い方が現実的にできる。脱ぐのも一瞬。この「面倒くさくなさ」は、暑さ対策が続くかどうかを結構左右する。

2代目になって、サイジングがちょうど良くなったのに加えて首元が広くなったのもいい。着脱がさらに楽になり、首まわりの窮屈さがない。そしてもう一つ、意外な良ポイントが脇部分のパネルの拡大だ。サイドの冷却パネル幅は13cmから18.5cmへ広がっていて、リンパの通る脇まわりへの清涼効果が想像以上に効く。数値で見れば+42%だが、体感としては「脇が涼しい」という新しい感覚だった。

フルジップインタークーラーベスト2をジャージの上から着用
ジャージの上から羽織って、そのまま走り出せる。※モデルはプロトタイプを着用しているため、現物とは細部が異なります。
フルジップインタークーラーベスト2の前開きジップ操作
暑ければ開け、下りでは閉める。前開きだから体温調整が手元で完結する。※モデルはプロトタイプを着用しているため、現物とは細部が異なります。

VERDICT

まとめ ― 選び方さえ間違えなければ、夏の主力になる。

サイズは「いつものジャージと同じ、ただし伸びない前提で。胸囲が大きめなら上のサイズも視野に」。使い方は「氷を入れて、羽織って走るだけ」。氷の直接冷却と冷水×走行風の気化冷却が長時間続き、深部体温を下げてオーバーヒートを遠ざける。着脱が楽で、首元も脇も進化した——ひと夏使った正直な感想として、これは「あると便利」ではなく、夏のライドの安全装備に近い一枚だ。

JP LIMITED / 好評発売中

氷で背中を冷やす、前開き2WAYの冷却ベースレイヤー。

フルジップインタークーラーベスト2 ¥19,800(税込)

インナーにもアウターにも。着たまま氷を補充でき、前開きで体温調整が自在。サイズ選びに迷ったら、商品ページのサイズチャートをご確認ください。

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編集後記 ― 編集者Kより

レビューを書くとき、いちばん伝えたいことは大抵ひとつに絞られる。今回なら「伸びる前提で選ばない」だ。サイズさえ合えば、氷の持続力も、羽織れる手軽さも、脇の涼しさも、全部ついてくる。夏のオーバーヒートは、気合いでは避けられない。装備で避けるものだ。その一枚として、自信を持っておすすめできる。

※冷却効果は気温・湿度・風速など使用環境により変動します。※記載の検証結果(深部体温−0.4℃)はINTERCOOLERシリーズの検証によるものです。※着用感・サイズ感は個人差があります。ご購入前に商品ページのサイズチャートをご確認ください。※「プロトタイプ着用」と記載の画像は開発時のサンプルで、現物とは細部が異なります。
文・編集:編集者K(CaLORS編集部)/ © CaLORS / Clannote

8月 13, 2026